かわる(9)
げんすけ
2020/07/16 07:53
言葉の仕組みと働きを説明するのに、
*「かわる・かえる」
と
*「わかる・わける」
という言葉を使うのが便利だということが、偶然の一致なのか、何か因縁めいたものがあるからなのかは、わかりません。単に、そのように思い込んでいるからなのではないか。そうも思います。
いずれにせよ、この四つの言葉(※数えようによっては二つですが)を用いて、言葉の仕組みと働きを説明するのために、どれだけのこと(=こじつけ)ができるか、試して(=遊んで)みます。
*わかるからかわる。 = 分かるから変わる。 = わけてかわる。 = 分けて変わる。 = 理解(=判断=識別)することで変化(=変心)する。
*かわるのがわかる。 = 変わるのが分かる。 = かわってわかる。 = 変わって分かる。 = 変化(=変動=変心)することを理解(=判断=識別=解釈)する。 = 変化(=変動=変心)することにより理解(=判断=識別=解釈)する。
*
以上の二つの例から、
*「わかる・わける」が「知覚=認識=思考すること」
そして
*「かわる・かえる」が「身体の運動や動きや働き、大きく言えば生きるといういとなみ」
を指し示している
と言えそうな気がします。つまり、言葉とヒトの間にある基本的な関係を言い表しているのではないでしょうか。めちゃくちゃこじつけている、と言われれば返す言葉がありません。とはいうものの、たとえば大和言葉に漢字を当てる「感字」という作業がかなりのこじつけめいた行為であったことを思い返すと、これくらいのこじつけは許してもらえるかな、とも思います。
*
*かわるからかわる。 = 変わるから変わる。 = かわってかわる。 = 変わって変わる。 = かえてかえる。 = 変えて変える。 = 変化するに伴い変化する(=連動・シンクロナイズ・連鎖反応)。 = 変化し、さらに変化する(=連続・加速化・長期的な変貌)。 = 改変(=改革)し、さらに改変(=改革)する(=発展=発達=進歩=進化)。
以上の「動作=運動=身ぶり」は、ヒトの普遍的でさまざまな行動・ヒトの経済活動・半ば一人歩きしている状況にある経済の動き・さまざま面から見たヒト(=人類)の歴史・ヒトとは無関係の森羅万象の変化(=変動)など、かなり広範囲な「動き」にこじつける(=当てはめる)ことができそうな気がします。
*
*わかるからわかる。 = 分かるから分かる。 = 分かるから分かるへ。 = わかってわかる。 = 分かって分かる。 = 一度理解することによって次々と理解が深まる(=進歩)。 = 理解が理解を呼ぶ(=コミュニケーション=伝達=ネットワークの拡大=輪の広がり=平和=和解)。 = 解釈が解釈を呼ぶ(=進歩=発展=深化=議論・論争・対立・批難の拡大)。
以上の「動作=運動=身ぶり」は、特にヒト同士の関係性と、人類としてのヒトのいとなみにまで、こじつける(=当てはめる)ことができそうな気がします。
*
ここまで書いてきたことから、次のようなことが言えるのではないかと思います。
*「かわる・かえる」ことなしに「わかる・わける」ことはない。
*「わかる・わける」ことなしに「かわる・かえる」ことはない。(※ヒト以外の生物でもそうですが、特に無生物の場合には「分かる・分ける」を「分解・分裂・分割・分離・解体・溶解」のイメージで考えてください。)
「かわる・かえる」と「わかる・わける」とが、「シンクロ=連動している=関連し合っている」、あるいは、見方を変えれば、「重なり合っている=かぶっている=関連している部分がある」と、先に書いたのは、こういう意味だったのです。
*
いくらかわかっていただけたでしょうか? 「このブログを書いている、うさんくさいやつは、いったい何を考えているんだ」という思いが、ちょっとだけでも変わってきたでしょうか? 妙な文体で、ややこしいことを書いているのは承知しております。でも、少しでも構いません、ご理解いただけたなら、うれしいです。
※この文章は、かつてのブログ記事に加筆したものです。https://puboo.jp/users/renhoshino77
#エッセイ
#日本語