げん・現 -3-
星野廉
2020/09/21 11:39
ヒトにおいては、知覚器官と脳のあいだの随所で、情報あるいは信号が伝達および処理されていて、それがヒトにおける知覚および意識である。
ヒトは、「何か」の代わりに、「その「何か」ではないもの」を用いている。
以上の考え方でもありイメージであるフレーズを、棚に上げてみます。現実を考えるさいには、邪魔な考え方だと言えそうです。棚に上げると、棚から見下ろす感じにもなります。脇に置きましょうか。そうすると、横目でじっと見られているような気がしてきます。
考えすぎですよね。とにかく、上述の2つはなし、ということにしましょう。
すると、見るもの、聞こえるもの、皮膚で感じるもの、舌先で味わうもの、匂いでその存在を確認できるものすべてが、「本物」つまり「現実」ということになります。
すっきりして気持ちがいいです。ややこしくないです。見たとおり、聞いたとおりの世界です。
よく考えると、ヒトにとって、それがいちばん「自然な」考え方であり、感じ方であり、受け止め方です。
〇
広く共有された「世界像」というか、日常生活を送るさいに、ほとんどのヒトが何の疑いもなく受け入れている「世界」、これを「現実」とヒトは一般に呼んでいるようです。
森羅万象の代理とか、表象とか、何かの代わりなんて、たわごとです。それが常識、英語で「 common sense 」と言っているように、文字通り、「みんながいだいている感じ」だと言えそうです。
ややこしいこと、めんどうなこと、いっさいなし。そんな感じです。
〇
空間を越えたある共同体や、ある地域に住むヒトびとによって共有されている「世界像」を「現実」と呼んでみましょう。
「現実」は肌で感じられるものであり、知覚できるものであり、認識や思考の対象にもなるものであると、とりあえず単純に考えてみましょう。
そのうえで、「現世」、「来世」、「前世」も肯定してみましょう。苦手な考え方なのですが、難しく考えるのはよして1つの考え方とか物語だと思ってみます。
いざその気になってみると、わくわくしてきます。気が楽です。病みつきになりそうな気配も感じられます。ちょっと不安でもあります。
〇
「げん・幻・幻想・まぼろし・魔を滅ぼす・間を滅ぼす・(隔たったものを)近くする・知覚する」
=「げん・言・言語・ことば・言葉・言の葉・事の端」
=「げん・現・現実・うつつ・打つを打つ・うつをうつ・うつ(全・空・虚)をうつ・うつうつ」
=「げん・限・限界・限度・境い目・ふち・へり・端っこ・かぎり・かぎる・限る・かげる・翳る」
=「げん・原・源・元・みなもと・もと・本・基・原子・元素・根っこ・泉・湧く・わく・わくわく・出る・でるでる」
=「げん・ Gen ・遺伝子・ gene ・ gen- ・因子・ジン・仁・ gene- ・うまれる・生じる・うむ・産む・発生・子宮・卵・可能性・生殖・生命・いのち・あらわれる・でる・でちゃった・できる・できちゃった・わく・わくわく」
=「げん・眼・がん・まなこ・め・見(=げん・けん)・みる・みわける・わかる・わける・しる・おしっこ・しるす・しるし・知る・ち・じめん・地・なわばり・あらそう・血・あやめる・なくす・なくなる・無・むっ・ m ・ n ・ん」
=「げん・弦・つる・ぶらさげる・ぶらさがる・ぶらぶら・ゆらゆら・宙づり・宙ぶらりん・おまかせ・どうにでもしてちょうだい・おてあげ・白旗・偶然性・さいころ・なげる・ばくち・ギャンブル・まける・まかす・まいりました」
=「げん・減・へる・ hell ・経る・たりない・欠乏・お腹がすいた・こまった・満足できない・ほしい・欲求・もっともっと・食べてもまた腹がすく・へらす・引き算・ひく・無限小・マイナス・ネガティブ・負・陰・だめ・だめだめ・否定・否・非・被・ちがうちがう・そうじゃない・ひっくりかえす・ひっくりかえる・ひっくりかえそう・反対・あべこべ・さかさま・かえす・かえる・もとにもどる・堂々巡り・おなじこと・減即増・増即減・減=増・無限小=無限大・一定・差し引きゼロ・ゼロサム・ゼロ・ zero ・零・0・○・まあるくおさめまっせー・輪・和・わ・わっ」
=「げん・絃・糸・張る・渡す・つたえる・つたわる・つながる・つなげる・ひびく・ひびき・ぴーん・おと・ふるえる・震動・ぶるぶる・ゆらぐ・なみ・波動・ひかり・つぶ・ゆれる・上下・左右・うごく・動力・ちから・熱・エネルギー・エントロピー・増大・でっけー・うへーっ・確率大・無秩序・でたらめ・でまかせ・わけわかんない」
〇
うーむ。よくないです。とんでもない作業をしているようです。たぶん、こういうのは、やってはいけないです。許されないような気がします。
「理・事割り・断り」をしている「こと」がむなしくなりました。
言葉と自分との関係について、しばらく考えてみます。
〇
ことわれば さけびきこえる あきのそら
ことうつす かがみわれたる ばちのおと
ことはもの たかをくくりし ぐをおかす
ものはある ことわりなしに ことはある
うたいたい あわいのうちに めをつむり
※この文章は、かつてのブログ記事に加筆したものです。https://puboo.jp/users/renhoshino77
#エッセイ