テリトリー(3)

星野廉

2020/09/20 08:37 フォローする

【※以下は、本日掲載の「テリトリー(2)」の続きです。】


 さて、おとぎ話=紙芝居=アレゴリーの次には、屁理屈をこねさせてください。このブログでは、新しいシリーズをはじめるさいには、よくつかうツール=道具=玩具=用語の説明を、初回にするのですが、きのうは忘れちゃいました。で、きょう、ご紹介しようと思います。説明の仕方は、少しずつ変わってきています。以下は、もっとも新しいバージョンで、「つくる(1)」から、コピペしたものです。


     *


★以下に挙げる4語は、別個のものであるというより、森羅万象(=ありとあらゆる物、事、現象)を対象にした「切り口」=「切り分け方」みたいなものだと考えてください。


1)「表象」 : 「何かの代わりに「その『何か』ではないもの」を用いる」という、代理=代行という働き=仕組みを利用したい場合に使用する。森羅万象が「表象」になり得る。


2)「トリトメのない記号=まぼろし」or「記号」 : 「そっくりなものがずらりと並んでいる」and「そっくりなものが他の場所にも数多く存在する可能性がある」and「お母さんのコピーとして生まれたにもかかわらず、お母さんの権威や支配とは無縁で、いわばコピーのコピーとして存在している」という特性を強調したい場合に使用する。なお、通常、「記号」は、購入or入手され、消費or使用or保存され、用が済むと、廃棄=処分される。森羅万象が「記号」になり得る。


3)「ニュートラルな信号」or「匿名的な信号」or「信号」 : 「ノイズと熱が常に存在する環境において、「まなざし=合図=メッセージ」の発信と受信が、一方的、または双方的に行われる」というメカニズムを問題にしたい場合に用いる。森羅万象が「信号」になり得る。


4)「イメージ」 : 個人レベルで、ある物・事・現象・言葉などについて、それと「似たもの」=「真似たもの」を、ヒトの「意識」が勝手に=きままに=テキトーに、「認識する」=「いだく」というメカニズムに注目したい場合に用いる。「イメージ」には、「何かに似たもの」だけでなく、ヒトが勝手に「捏造(ねつぞう)した」=「でっちあげた」ものもある。森羅万象が「イメージ」になり得る。


 以上の4つは、あらゆるものについて、こじつける=たとえる=説明する時につかいます。


     *


 ★から以上までが、引用です。


 で、きょうの、記事のテーマを、


*テリトリーとしての名前


と名づけるとすれば(※この辺できのう述べた、言葉の遊びを「密かに」やっています、忘れていただいても結構です・・・)、次のようにも言えます。数ある「名前」から「人名」を例にとります。その場合には、


*「人名」は、


1)「あるヒトの代わり」という意味では「表象」であり、


2)言葉のなかでは「相対的に短め=凝縮度が高い=濃密である」という特性があるため、入手、消費、保存、コピー、廃棄といった作業に適した、使い勝手のいい「記号」であり、


3)ヒトびとに記憶させやすい、コンパクトさと簡潔さという特徴を利用し、あるメッセージを強烈に伝え発信するための「信号」にもなり、


4)3)で共有されたメッセージを、強化することによって、「個人レベルでの勝手で気ままなイメージ」を駆逐し、多数のヒトびとのあいだで「共有化されたイメージ」として束ねることも可能である。


と言えそうです。


 ここで注目していただきたいのは、4)です。人名に限らず、


*固有名詞には、きわめて強いイメージの喚起力がある。


という点は、このシリーズで強調したい、また、ぜひ追求=追究=探求=探究してみたい特性でもあります。簡単に申しますと、


*名前には、半端じゃないパワーがある。


ということです。なお、ちょっと考えている=企んでいることがありまして、このシリーズでは「名前」に「短めのフレーズ」も含めさせてください。で、上述の、


*「マーキング行動=テリトリーつくり」と、「名前=名づけること」は、密接にかかわっている。


という考えを前提とするなら、


*名前の半端じゃないパワーを利用して、縄張りつくりや、縄張りの拡大を、イメージ操作=情報操作によって実行することも可能である。


となります。非常にきな臭い=生臭い=恐ろしい=不穏で物騒な=危険きわまる=「うかうかしていると大変なことになる」と言っても過言ではない事態を、予期させます。名前=name をなめたらあかん、ということです。


 実は、こういうきな臭い話は大の苦手なのです。真剣になりすぎてしまう傾向があるみたいです。


*当ブログの過去の記事を集めた「倉庫」である「うつせみのうつお」【注:現在は、この「倉庫」はありません。これに代わるものとして「パブーのマイページ」があります。】


には、


*「うつせみのうつお(詳細もくじ)」という、各記事のダイジェスト版集のページ


があります。そのうちの、「おいしくない社会」、「あきらめない」、「最後のとりでを守る」、「やっぱり CHANGE なのだ」、「イエス・アイ・キャン」という記事の要約を斜め読みしてください。その要約の直後に、「コメント」が付け加えてあります。


 うつ対策のつもりではじめたブログに、はまってしまい=深入りしてしまい、とんでもない目に遭った=うつのどん底に落ちた、のです。自業自得ですけど、忘れられません。その後、いったん、持ち直したかに見えましたが、少しして「息切れ状態」になって、「でまかせしゅぎじっこうちゅう」なんて、かなりあやうい精神状態でブログを書いたりしています。


 というわけで、アホでも、アホなりに「学習」できると信じ、自戒しながら、このシリーズを続けようと思っています。内容的には、ある程度きな臭くなるのは避けられないという予感はあります。でも、ニュース報道を通じて、昨今の国内および世界の情勢を見聞きしていると、


*アホにも、アホとして書かなければならないことがある。


と思わざるを得ない世の中になってきているような気がするのです。前シリーズと前々シリーズがきっかけになって、赤ちゃんウォッチングが習慣になりました。他人様の赤ちゃんたちの顔を見ていると、そのたびに「オジサンの老婆心=オジンバ心」が働いて、


*このままでは駄目だ。何とせねば。


と、無意識のうちに握りこぶしをつくってしまうのです。何だかシリアスになってきたので、話題を変えましょう。


     *


 みなさんのなかには、何かの形で、


*「プレゼンテーション」


をした経験がおありの方がいらっしゃると思います。学校での研究発表、修学旅行の報告、会社での社内のプレゼン、顧客へのプレゼンといったものが、考えられます。でも、それだけでなく、親にお小遣いのアップをねだるとか、ある物が欲しいので、臨時のお小遣いを要求するとか、友達や恋人に何かをお願いするとか、合コンあるいは路上でナンパするとか、


*広義の説得=プレゼンテーション=おねだり=お願い=意思表示=アッピール


をするさいには、


*プレゼンの鉄則


と呼ばれているものが役に立つそうです。どんなプレゼンの指南書にも書いてある鉄則は、簡単に言うと、


*大切なのは、内容ではなく、イメージだ!


です。もちろん、極論です。内容がおろそか=お粗末では、イメージもついてきませんよね。ということは、内容はそこそこでいいから、強烈なイメージで、相手を落とせ! でしょうか。それなら、分かるような気がします。で、よく考えてみてください。


*大切なのは、内容ではなく、イメージだ! ⇒ 内容はそこそこでいいから、強烈なイメージで、相手を落とせ! ⇒ 名前 or 短いフレーズで、相手を落とせ!


 たった今書いた、3種類の短いフレーズこそ、まさに、「イメージ(=名前 or 短いフレーズ)で相手を落とせ!」じゃあないですか? 


*プレゼンの教科書自体が(※「著者が」と考えてもかまいません)、教科書のテーマを、教科書に書いてある言葉に演じさせている。


のです。ぶっちゃけた話、


*すべてのプレゼンの教科書は、プレゼンである。


という、当たり前=ペテン=当然=まやかし=なるほど=「よっしゃ!」的事実が明らかになったと思います。


*手品大会やマジックショーは、だまされに行くためにある。


のです。だまされるために、お金を払うのです。それに似たことって、世の中にあふれています。これは手品なんだ、マジックなんだ、と意識している=分かっているのなら、まだ救いがあります。それなのに……。


 ところで、きょうは月曜日。今週の始まりです。みなさん、くれぐれも、上のようなペテンに引っ掛からないように、どうかお気をつけてください。僭越ではございますが、1つ、アドバイスをしてもよろしいでしょうか? 耳に快い言葉をささやかれたり、元気の出るような威勢のいい言葉を耳にしたら、


*そっと、右手の親指と人差し指の爪で、左手の親指の付け根あたりをつねってみてください(※必ず、爪で挟んで、痛いと感じるほど、つねってください)。


で、痛いと感じたところで、目を覚まし=興奮を冷まして、


*「今聞いたのは、ジョーク」


とこころのなかでつぶやくのです。


*「ジャスト・ジョーク」


と念を押してもいいです。深く考えることはありません。


*目を覚ます=一時的な興奮を冷ます


 それだけで、十分です。あとの行動は自己責任ですよ。ケースバイケースですよ。相手の言葉に乗るか乗らないかは、自分で考えてください。そうです。


*考える余裕をつくる


ことが、さっきのおまじないの目的です。


*甘い言葉を快く感じたり、威勢のいい言葉で奮起した時には、「考える余裕」がなくなっているから、快いのであり、奮起しているのです。特に、「名前=短いフレーズ」は怖いです。


 だまされないためには=後悔しないためには、「考える余裕をつくる」のが第1歩です。だまされる時には、たいてい、


*「思考停止=ぜんぜん考える余裕がない状態」


に陥っていると言われています。だから、「今聞いたのは、ジョーク」「ジャスト・ジョーク」とこころのなかでつぶやいて、


*聞いた話を、いったん、白紙に戻す


のです。これがコツです。ぜひ、試してみてください。


 では、よい1週間をお過ごしください。あすも、このサイトに遊びに来てくだされば嬉しいです。待っています。あすのテーマは、「名前は進化する」みたいになる予定です。では、また。



※この文章は、かつてのブログ記事に加筆したものです。https://puboo.jp/users/renhoshino77



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