意識的に「私」を省いていたはずなんです。
廉@スキとフォローをしないnote生活
2020/09/30 11:26
私の場合には、同じ「です・ます調」でも文体は異なります。例を挙げてみます。出だしだけでかまいませんから、ざっと目を通してみてください。
まず、おとなしめの書き方をしている記事。
次に、かなり癖のある文章。
次に、思いつめたあまりに実験的に書いた文章。ここまで来ると自分語と言ってもいいかもしれません。読むのも理解するのも自分しかいません。
自分のなかでは、こうなっていった必然性のようなものがあるのですが、それを説明するのは難しいです。この「うつせみのたわごと」が到達点だなんて言いません。むしろ、次の記事のような文章をこれからは書きたいのです。
夢はいいですね。夢こそ、あれよあれよ全開の世界です。
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上の4本の記事は、げんすけ名義の元アカウント、星野廉名義の前アカウントで投稿しました。どれも10年ほど前の記事を再投稿したものです。焼き直しとか二番煎じと言いますね。今、アクセスしていただいているのは、3つ目のアカウントです。
ここでは焼き直しではなく、書き下ろしの記事を投稿していますが、きのう書いたように、文体と言うか、書くときの心構えのようなものが定まらなくて困っています。過去10年間は、ほとんどブログ記事を書いていなかったからかもしれません。
この10年間は、主に小説の草稿みたいな文章を自筆のノートやテキストエディタに書いていました。独白ですから「だ・である調」です。誰かに語りかける文章は書いてはいませんでした。
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今思い出しましたが、上の記事でお気づきになったことはありませんか。
たいしたことではないのですが、「私」という人称代名詞を避けて書いています。というか、そのはずです。ひょっとするとどこかで「私」と書いているかもしれませんが、やむを得ない箇所では「自分」をもちいたという例外はあっても、意識的に「私」を省いていたはずなんです。酔狂と言うか、そういうことが好きなんでしょうね。
確か、深い意味はなかったと思います。よくは覚えていないのですが、気兼ねなく自由自在に書くつもりでいたので、文体レベルで少々の制約とか枠のようなものを自分に課してみようという気持ちがあったような気もします。
もし「私」があれば、それは再投稿のさいに加筆した部分だと思います(いちおう読み直して再投稿していましたので)。過去の文章を供養するという、いわば「お墓つくり」の再投稿にあたっては、余裕がないし、半分やけっぱちになっていたので、「私」を省くなどという面倒な遊びをする気にはならなかったのです(意外と面倒なんですよ。お試しになってみませんか)。
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10年もブランクがあると、ブログの読者さんたちとの距離の取り方を忘れているのかもしれません。私は交際がきわめて薄い人間なので、人と話したり、手紙やメールを書く機会がほとんどありません。10年前よりもその傾向は強いと言えます。
今の私は人と接するさいにはかなり緊張して、ホットフラッシュが起き、息が苦しくなるほどです。今年の6月にnoteを始めたときもそうでした。ログインしてすぐには、汗が止めどもなく出たり、のぼせたり、息が荒くなったりします。しばらくすると収まりますが、スキをしたり、フォローをしたり、スキをされたり、フォローをされたり、コメントが来たり、コメントを書いたりするととたんに緊張して苦しくなります。
心療内科の先生は、一種のパニック障害とも言えるが、診断名で暗示にかかるから深く考えるなと助言してくださいました。私は暗示にかかりやすいのです。
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そうか。今思いましたが、単なるスランプだと考えると楽かもしれません。スランプという曖昧な言葉で、お茶を濁して切り抜ける。これはいいアイデアですね。
ブログ記事を書くのに苦労しているのは、スランプだからです。
スランプ、スランプ。その意味は分かんないけど、とにかくスランプ。考えすぎるからいけないんだ。
こうやって、自己暗示をかけることにします。だいいち、ずっと書き下ろしの記事を書かないでいたのだから、書くのに苦労して当然なのです。
今は小説の執筆で大変なのですが、note は続けたいです。noteが好きですもの。それに note にお墓もできたことだし――。想像してみてください。たとえば、「あれよあれよ 星野廉(または、げんすけ) note」で検索すると、自分が書いたあれよあれよについての文章に会えるのですよ。いつでもどこでも。スマホかPCがあれば。
ネットで文供養(ふみくよう)――。お骨よりも文章。私の理想とするネット上のお墓です。
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明日は何か書けるといいなあ。
いや、無理をして自分を追いつめるのはよそう。焼き直しとか二番煎じでもいいじゃないか。きょうやったみたいに、しばらくは過去の記事を紹介しようかな。たとえば、あれよあれよ回顧シリーズなんてぐあいに……。