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のてぼおけと読む幸せ

げんすけ 2020/07/09 13:48  note を始めて二週間が過ぎました。てっきりブログだと思って始めたサイトですが(やっぱりブログのようですけど)、その仕組みがだんだん分かってきて興味深いです。ユーザーさんたちが、他のブログサイトとは違う気がします。全体的にクオリティの高いのが魅力ですね。(「生活と意見 2020/07/08」より)      〇  やっぱりありません。見当たらないのです。見落としがあるかもしれませんが、ウィキペディアで note を調べたところ、ブログという言葉がないみたいなんです。きのう、ここで久しぶりに日記を書いていて、note はブログなのかどうか、また気になってしまいました。いったん忘れたのですが、きのう気になったことをきょうになって思い出したので、ネット検索してみたというわけです。  note はブログなのかという疑問の結論は、面倒なので保留しますね。それより、気持ちいいことをしたいのです。note という言葉とたわむれてみます。このブログでいつもやっているように、辞書を使って遊んでみましょう。大きめの英和辞典で note を引いてみると、いろいろな意味というか訳語や、解説や、例文があって、わくわくしてきます。そのなかで、興味を引かれたものを挙げてみましょう。私は語学や言語学の専門家ではないので、孫引きするだけですけど。      *  まず、語源。 *印、しるす・書き留める。 ⇒でしょうね。ふむふむ。  次に、名詞としての語義。 *メモ、記録、草稿、短いエッセイ、小論文、手記。 ⇒なるほど。要するに、かきかきすることですね。めもめも。 *注意、注目、著名、重要。 ⇒あら、まあ、へえー、恐れいりました。 *ある性質、雰囲気、匂い、香気。 ⇒かもしだす、ふんいきってやつですね。ぷんぷん、あるいは、ほのかに、におうわけですか。 *しるし、記号、音符。 ⇒はいはい、そんな意味がありましたね。音符はなかなか興味深い。「シブヤノオト」って、この意味を意識してのネーミングではじゃないでしょうか。洒落ていますね。♪渋谷♪なんて感じでしょうか。北杜夫の『あくびノオト』とか、中山千夏の『からだノート』という本を思い出しました。「あくびノオト」なんて、さすがにうまいですよね。 *鳥の鳴き声、音色、旋律。 ⇒いいですねー。詩のようです。 *手形、紙...

うつせみのたわごと -12-

星野廉 2020/09/24 12:00  げん――。きになることば。からからきた、ことば。ことのはをもちいて、うらなうというわざがある。おおむかしにも、あったらしい。むかしのほうが、さかんだったかもしれない。ことのはは、うつつとおもいをむすぶ。うつつでめにする、ものやことやさまの、かわりをつとめるのが、ことのはのやくめでもある。      *  そのかわりのしくみは、どれほどしんじてよいものなのか。まぐれというべきか。それとも、なるべくしてなる、たしかなものなのか。ひとのちからをこえた、なにものかのこえを、そのものになりかわって、ひとびとにつたえるものがいたという。いまも、いる。なにか、あるいは、なにものかが、のりうつるのだ、というはなしもある。あやしい。      *  てんから、ひとすじのつるがたれている。そのつるをにぎり、いのちがけで、すがりついているひと。そんなさまを、こころにえがいてみよう。つるを、いとと、かんがえてもいい。ぶらさがる。ぶらぶら、ゆらゆら。ひとは、いとと、かぜに、みをまかせるしかない。まかせる。まかす。まける。ひとは、おちないように、ひたすら、いのり、ねんじるしかない。こうしたさまは、ひとがいきているさまと、にている。      *  ひとこそが、このほしのあるじだと、かんがえているものはおおい。おごりたかぶっているものは、かずしれない。それでいて、かみ、かみがみ、ほとけ、まものがいると、おそれおののきながら、しんじているものも、かずしれなくいる。いまはなきひとたちのたましい、おのれのとおいおやたちのたましい、くさきややまなどにやどる、たましいやちからを、しんじるものたちもおおい。      *  うつせみにある、ひとのちからをこえた、なにものかをおそれ、うやまう。わざわいがおきたときには、なにものかが、いかっているしるしだとかんがえる。そのいかりをしずめるための、すべにおもいをめぐらす。いのる、あがめる。いけにえ、そなえものをさしだす。そうしたおこないをする、くろうとがあらわれた。そのみちの、くろうとたちは、おのれは、ひとのちからをこえたもののかわりだという。あやしい。いかがわしい。さきに、いったもののかちか。      *  こわいことは、ほかのひとにまかせよう、とかんがえたものもいたにちがいない。ともあれ、そのみちのくろうととは、ど...

うつせみのたわごと -11-

星野廉 2020/09/24 09:41  げん――。きになることば。からからきた、ことば。からことばが、このくにのことばとであい、まじったときに、とりわけ、おおきなはたらきをしたのが、もじである。このくにのもじのしくみは、からからつたわった、まなと、まなをくずした、かなからなる。まなかなである。まなは、もののかたちから、とられたものだという。      *  まなには、ひとつのもじで、なにかをあらわすものもあれば、いくつかのかたちが、あわさってできあがっているものもある。かたちとなかみをあらわすところと、おとだけをあらわすところに、わかれているものもある。まなにおいては、まなこをはたらかせなければならない。すなわち、よむ、みる、みわけることが、かぎとなる。      *  まなにおいては、かたちがなにかをあらわすとはいえ、みておとをだすこと、すなわち、こえをだしてよむことも、かかせない。まなには、いくとおりかのよみがあるものがおおい。それが、まなにあつみとおもみをあたえている。よみには、からことばによるものと、やまとことばによるものがある。ずらしてみよう。眼、げん、がん、め、まなこ。目、もく、ぼく、ま、め。見、けん、げん、み。じびきをたよりに、ちょっと、あそんでみよう。ま、み、む、め、も。目、見、眸、眼、膜。      *  ひとはまなこをもちいて、みる。ほかのいきものにくらべて、みることが、いきるかしぬかをわけるとさえ、いわれている。それほど、まなこのやくめは、おおきいらしい。とはいうものの、みるを、ずらしてみると、みるが、まなこのはたらきだけを、しめすものではないことがわかる。みる、見る、視る、観る、診る、看る。ふるいいいかたで、みる、回る、廻る、というのもあるという。      *  みるのもちいかたを、みてみよう。みゃくをみる。やまいにかかったひとをみる。ばかをみる。なきをみる。なりゆきをみる。ひとをみるめ。あまくみる。あかんぼうをみる。けがをしたひとをつっきっきりで、みる。めんどうをみる。ときをみる。ゆめをみる。このように、からだでなにかをうけとめることを、みるということばで、あらわすことができる。      *  さきほど、みてみよう、とかいたが、なになにしてみる、のみるも、ためしになになにするといいたいときに、もちいられると、じびきにある。じびきをう...

うつせみのたわごと -10-

星野廉 2020/09/24 09:09  げん――。きになることば。からからきた、ことば。このしまじまの、にしどなりにある、りくのはしと、そのむこうにあるおおきなりく。そこより、ずっとはるかかなたにある、りく。さまざまなことばがあるなかで、Gen(※ドイツ語)とつづり、げんとよむことのはがある。もっとも、げーんと、のばして、くちにするのが、ただしいらしい。いのちのもとのこと。      *  いきものをこまかく、さらにこまかく、わかていくと、げんとよばれるつぶがあるという。いきものを、きにたとえてみよう。みきがあり、おおきなえだがあり、ちいさなえだへとわかれていく。そのみきにも、えだにも、えだのさきにも、はっぱにも、はなにも、みにも、ちいさなつぶがやどる。つちのなかで、はっている、おおきなねにも、ちいなさなねにも、こまかなつぶがやどる。それぞれのつぶたちは、ほぼおなじ、げんからなりたっている。そんな、はなし。      *  げん・Gen。げんかい・Gen界。そこでは、わかれる、ふえる、うつす、つたわる、わたす、うむ、うまれる、でる、あらわれる、わく、がおこる。しくみは、うつすにあるという。うつしをつくる。そっくりをつくる。うつしまちがうことも、あるらしい。そんな、はなし。      *  げんは、いのちのもと。ちいさなちいさな、めにみえないほどの、かすかなつぶをおもいうかべてみよう。まぼろし、ことのは、うつつ、ふち、みなもと。そして、もと。幻界、言界、現界、限界、原界、そしてGen界。そのあわいはあわい。どれもが、ひとがつくった、ものがたり。ひとがおもいえがいた、こと、もの、さま。そとにありながら、うちにある。それがおもい。かたり。ことのはをもちいた、はなし。おそらく、ひとにしか、つうじない、はなし。ねこには、つうじそうもない。かといって、ひとがえらいわけではないのは、いうまでもない。ひとは、わけるだけ。そんだけ。      *  ひとはわける。わけてわかったと、おもいこむ。これが、ひとのくせ。くせもの。いのちさえも、ことこまかにわけ、わかりはじめたと、おもいこんでいる。いのちのつぶを、かぞえ、ときほぐし、よむ。いつか、すべてがわかると、しんじている。いのちさえも。ことさえも。ものさえも。さまさえも。このほしさえも。このほしの、そとさえも。      *  わけ...

うつせみのたわごと -9-

星野廉 2020/09/24 08:21  げん――。きになることば。からからきた、ことば。もとをただせば、おおきなりくからきた、ことのは。ところで、ことばのみなもとを、たどろうとするひとたちがいる。そうしたひとたちの、むれがいる。なぜか、むれると、わかれるとは、ちかい。ひとは、むれると、たちまち、わかれる。みなもとは、ここ。いや、みなもとはあっち。ここ。いや、むこう。なかたがい。どういうわけなのだろう。みなもとにしろ、えだわかれしたはしにしろ、よそではなくここだ、つまり、うちだ、というのは、ちがうと、このあほはおもう。うちもそともなく、どこもが、へり。しいて、わけることなし。ことなるものたちがであう、きわ。まじりあう、あわい。      *  ちなみに、こことは、このしまじまのことか。ひのでるもと。ひのもとのくに。それがいつのまにか、ひのいるくにのことばのよみで、よばれている。にっぽん。にほん。やまとにあらず。ややこし。やっぱり、へりではないか。ことなることのはたちが、あわいで、まじりあったにちがいない。いまある、このしまじまのもじのつくりとしくみをみるだけでも、あきらか。ごったまぜ。ほどくに、ほどけない。ゆたか、というひとたちもいる。それで、いいではないか。もと、つまり、うちのうち、なかのなかなどない。もどるところなどない。そもそも、もどるにもどれない、かえるにかえれない。それが、ひとのさが。      *  ことばがえだわかれしていったという、ものがたりがある。おとずれたこともない、とおくに、おのれのはなすことばのみなもとがある。そこから、わかれて、ちっていった。ちるにつれて、であい、まじり、うつりかわっていった。どのことばにも、つきまとう、ものがたり。かたり。もどって、まことかどうかをしらべられない、はなし。ことばだけではない。おやのおや、そのまたおや。ちのすじや、ねっこをたどろうとする、ものがたりにも、ことかかない。みな、みなもとがきになるらしい。だが、もどれない。もどる、とは、もとほる、からきたかもしれないと、じびきにある。もとほるとは、なんのことか。ややこしい。このあほも、ひとのはしくれ。もどるの、みなもとが、きになるが、やはり、あほにはわからず。ほってもほっても、もとはほりだせない。ほっとけ、ほっとけ、ほうっておこう。      *  げん・原。げん...

うつせみのたわごと -8-

星野廉 2020/09/24 08:10  げん――。きになることば。からからきた、ことば。から、とおく、はて、はし、はしっこ、かぎり。よそやそととであう、ば。それが、さかい。さかいめ。わかれめ。きわ。へり。ふち。しきり。いま、このくには、さかいを、あたかもないものとしてみなそうとしている、くうきにみちている。あやういぞ。われ、くにを、うれえる。そういうひとたちにかぎって、よそをかえりみようとしない。それこそ、あやうい。うれえるにあたいする。      *  げん・限。げんかい・限界。うち、そと、さかい。ひとはわける。せんをひく。なわをはる。つちをなづける。しる。ここは、わたしのもの。これは、わたしのもの。あれも、あそこも、それも、そこも、どこもかしこも、なんでもかんでも、わたしのもの。ここ、そこ、あそこ、どこも。こそあどことば。かぎりをしらない。いや、かぎりをしる、領るというべきか。いや、むしろ、かぎりをしるす、というべき。きりをしるす、というべき。きりがない。このほしの、そとにまで、なかまをおくりこむ。そのかぎりにおいて、ひとはずれている。ずれまくっている。     *  わかる、わからないは、わく。わくぐみ。わくにきづくものもいれば、きづかないものもいる。また、きづくときもあれば、きづかないときもある。わくにきづいたときには、おもいのままにならない、おのれのみをなげく。きづかないときには、おのれのちからに、よいしれる。このほしをおさめているのはひとだと、おもいこむものもおおい。しる、しるす、そして、わける、わかる。わかるがきわまると、ひとは、そうしたおごりにいたる。      *  わくにしばられていないものはいない。くさき、けもの、いしころ、そらのくも、かわのみず――。すべてが、わくにしばられ、かぎりのこちらがわにあり、さかいをこえることはない。ひとは、ことばをえたことにより、さかい、かぎり、あわい、はし、ふちという、ことのはをおもうようになった。そうしたおもいをいだき、あたりをみまわすとき、ひとはことのはのさししめすものを、うごかせるとおもいこむ。おもいのままになると、おもいこむ。ことのはが、それがさししめすもののかわりであることをわすれる。ものやことやさまと、ことのはとを、とりちがえる。そのおもいこみと、わすれは、ねぶかい。それも、ひとのかかえる、わくに...

うつせみのたわごと -7-

星野廉 2020/09/24 08:00  げん――。きになることば。からからきた、ことば。からから、ものやことがはいり、そととうちがまじり、いまのゆたかさがある。よそものをしめだす。よそものをいれない。よそものをかえりみない。おもいやらない。そんなくにが、このさき、さかえるわけがない。そとのかたきとにた、うちなるかたきが、そとをにくめとそそのかす。にたものは、にくみあう。そっくりは、なお、にくみあう。それがうつつか。ひとのよか。あきらめよ、というのか。      *  げん・現。げんかい・現界。うつつ。うつせみ。ゆめからさめても、ひとはゆめうつつ。うつうつ。うつらうつら。うとうと。ゆめとうつつのあわいにあるのが、ひとのおもい。ひとのこころ。ひのもとでも、やみはさらない。よい、まよいは、きえない。      *  めざめる。めをさます。さとる。さととる。さ、ありととる。そうであるととる。これ、でまかせ。さもありなん、とおもうだけ。さもあればあれ、いなおるだけ。さもあれ、さとる。なんと、えらそうなことば。ゆめつつ。それで、いいではないか。やまにこもる。ひをたく。けものみちをあるく。みずをあびる。だまり、ただすわりつづける。なんとみがってな。ひとりしばい。おのれだけ、すくわれようとする。あさましい。さとにおりれば、することはやまほどあるのに。すくいをもとめているひとたちが、たくさんいるのに。にせひじり。ひじり。ひをしるひと。えらそうなことば。ありえない。うそっぱち。いかにも、ひとのかんがえそうな、ことのは。ことのはし。かたこと。      *  げんかい、幻界、言界、現界。さかいはない。へだたりはない。かさなりあい、からみあい、そのあわいはあわい。いまここにあるのは、ことのは。ことのはし。現とうつつ。からことばとやまとことば。そのあわいはあわい。なつかしさは、そのひとのうまれと、そだちからおこる。うえもしたもない。ことばはならぶ。ならんでいるだけ。つづるもの。よむもの。そのあわいもあわい。げん、げん、げん。まぼろし、ことのは、うつつ。幻、言、現。ならんでいるだけ。わけるのは、ひと。ひとがいて、はじめて、わけがある。      *  うつをうつ。打つを打つ。全をうつ。空をうつ。虚をうつ。鬱をうつ。うつつ。打つ。撃つ。討つ。棄つ。うつつ。打棄つ。でじゃびゅ。déjà vu。...

うつせみのたわごと -6-

星野廉 2020/09/24 07:56  げん――。きになることば。からからきた、ことば。ことだまは、おそれおののくものに、はたらきかける。おのれのてだてとしようと、おもわくをもって、ちかづくものをあいてにすることはない。このしまじまにくらすもののことばだけにやどると、だれがいっただろうか。ことばは、ひとをえらばない。たまも、ひとをえらばない。ひとしいのが、ひと。ひとは、みなひとしい。ことばも、ことごとくひとしく、ことなることはない。ことなるのは、かたとかたちだけ。ことばは、ひとしく、ひとにはたらきかける。      *  げん・言。げんかい・言界。のっぺらぼう。ぺらぺら。ひらひら。はっぱ。ことのはし。もの、こと、ありよう、みさかいなくはりつく。もっとも、はりつけるのは、ひと。おととして、こえとして、はなち、はなすのも、ひと。もんじとして、しるしとして、かき、ひっかき、ぬり、こすりつけるのも、ひと。なぞり、えがき、ほりきざむのも、ひと。このほしでひとがきえても、きずあととして、のこる。いしころのように、ものとしてのこる。      *  のっぺらぼう。ななし。おと、こえ、かたち、もんよう。よむのは、ひと。うたうのは、ひと。ことこまかに、ことわけするのも、おそらく、ひとだけ。げんかい、幻界、言界。おなじ、おと。そうよむのは、ひと。おなじ、おと。おそらく、おなじおもい。すくなくとも、ちかいおもい。そのあわいはあわい。だから、おもいはおもい。さまざまなおもいが、おなじおとにかさなる。おびただしい、おもいとおとが、かさなりあう。だから、おもい。      *  のっぺらぼう。ぺらぺら。べらべら。さわがしい。やかましい。だが、おそらく、おとなしが、まこと。だから、つまるところは、おなじ。おとなし、おんなし、おんなじ、おなじ、とずらす。これ、でまかせ。しゃれ、じゃれ、ざれ、ざれごと、たわごと、かたこと、ところがす。ころがる、たま。たまたま、たま。たまをころがす。じびきにたより、からことばのちからをかりて、ころがす。げん・幻・言・現・限・原・源・元・Gen・眼・弦・減・絃――。ま・真・眞・間・魔・麻・摩・目・身・ma――。やはり、おもい。まことのかたこと。かたことのまこと。ことたま。ことのはしに、たまをみいだし、はたらきかけられるのは、ひと。ひとりずもう。ひとりてんか。ひとりご...

うつせみのたわごと -5-

星野廉 2020/09/23 15:13  げん――。きになることば。からからきた、ことば。やまとことばにまけず、おなじおんがおおいのが、からことば。やまとことばとからことば。うちとそと。なかとよそ。ことばのうえに、ことばはない。ことばのしたに、ことばはない。ただ、ひとりひとりにとって、なつかしいことばがあるだけ。みみにここちよいことば、したのうえをよくすべることばがある。こころなごむ。それでいて、みみにさわり、したにざらつくことばを、いみきらう。よそのことばを、いみきらう。みくだす。わかもののことばを、いみきらう。そしる。ひとのつね。      *  げん・幻。げんかい・幻界。まぼろしのすむ、ひろいところ。まぼろしのある、にわ。まぼろしのいる、ば。ま――。おもいことば。いくとおりにも、みみにひびく、おん。まをほろぼす。間をほろぼす。まほろぼろし。なまって、まぼろし。これ、でかませ。ちかくにあり、ちかしいものとなったかにみえる、とおくのものをむねにいだく。へだたったものをだく。いまーじゅ。いめーじ。image。これも、からことば。      *  まぼろしは、ひとりひとりがいだく、ゆめのつぶ。ぱちんとはじけ、ひをはなつ。まぼろしは、むれやなかまで、いだくものではない。ゆめは、ひとりでみるもの。ねむりのなかでみる、ゆめ。きたるべきものにかける、ゆめ。ひとつとして、おなじゆめはない。なんどもみるゆめでさえ、ずれている。まをほろぼす。間をほろぼす。魔をほろぼす。真をほろぼす。麻をほろぼす。目をほろぼす……。      *  ひととひとは、はなれている。ちかくにみえるひとさえ、へだたっている。ちかくにいるのではない。ちかくにみえるだけ。ゆめも、かけはなれている。だから、ゆめにかける。ゆめに、はしをかける。ひとは、つねにうつりかわる。ゆめうつつは、かわりつつあるのが、つね。もどることはできない。かえることはできない。だから、いのる。ねがう。ごまかす。いいきかせる。むれでいのれば、かなうとしんじるものが、いかにおおいことか。あさましい。きなくさい。せめて、ひとりでしんじたい。      *  魔をほろぼす。まほろぼしば。まをほふるば。まほろば。まほら。まほ。まほう。みな、でまかせ。みな、でたらめ。そうやって、ことばはうつろってきた。まちがう。まちがえる。まをちがえる。まがさす。...

うつせみのたわごと -4-

星野廉 2020/09/23 14:32  そと。よそ。かかわりのない、ちのつながりのないものどものすむところ。よそは、うちにもいる。なかにもいる。よそをおう。だから、よそおう。これは、でまかせ。じびきにないものは、つくり、かたる。じびきは、ことばのあとをおう。ことばは、じびきにしたがわない。じびきは、おきてではない。はなつ、つくる、かたる、あやまる、なまる、まねる、まねそこなう、まなぶ、まなびそこなう。ことばは、そうしてうまれ、うつりかわってきた。よそとあう。よそとであう。だから、よそおう。これもでまかせ。ことばは、よそおう。これは、おそらく、まこと。      *  よそおう。ふりをする。かぶる。かわをかぶる。ばける。いのちをかけてまで、なにかのかわりをしようとするものもいる。とらのかわをかぶって、ばけるものもいる。とらのかわで、こしをおおうものもいる。とらをよそおう。とらにばける。えらそうにする。とら、とら、とら。でも、とらではない。かわりは、あくまでも、かわり。にせたもの。にせもの。ほんものにみえるものを、よそおう。そうみえるだけなのに。ほんものかどうかを、しるすべはないのに。だから、だれもがかたられる。だまされる。それでいて、さしてさしさわりがないから、よはつづく。      *  ほんものとみえるものは、かわりのもの。かりのもの。かりそめのさまを、ひさしいものとする。ものとする。そうきめる。みなで、そうだときめる。すると、そうだということになる。だから、にせる。にせようとつとめる。こうして、よは、にせものだらけとなる。にせものだらけと、かす。かす。かする。ばける。かりのすがたを、みあやまる。ほんものとみあやまる。さしてさしさわりはない。よはつづく。      *  あやまる。はずれる。ずれる。まちがえる。ごまかす。つくろう。それが、ひとのつね。さが。あやまっても、あやまらない。ずれても、とりつくろう。わすれる。なかったことにする。ぐあいのわるいことは、なかったことにする。そのうち、みんなわすれる。あやまらない。あやまらないはず。たがわないはず。そうおもいこむ。うたがわない。それが、ひとのつね。さが。このほしにすむ、ひととよばれる、はずれ、ずれた、いきするもののつね。さが。      *  さがしい。こざかしい。さがしても、このほしには、ほかにいそうもない...

うつせみのたわごと -3-

星野廉 2020/09/23 13:58  なぞ。なにかわからない。だから、なぞる。くうにゆびでなぞる。いま、ここに、ないからなぞる。つちやかべに、えをなぞる。あるいは、かく。ひっかく。なすりつける。ぬる。そうして、おもう。おもいをめぐらす。おもいをえがく。      *  なぞ。なにかわからない。だから、なぞる。くうにおもいでなぞる。いま、ここに、ないからなぞる。つちやかべやものに、じをしるす。うちわでしかわからない、ことばともんじ。よそものには、おしえない、なぞ。うちわだけのなぞ。やがて、それがなかまをしばるようになる。おきて。やぶったものは、とがめられ、むくいをうける。ことばがちからをえる。ひとにさしずし、もうしつけるようになる。      *  しる。しるをかける。つばをつける。なづける。なつける。てなずける。なわをはる。なわばり。それでも、なつかない。このほしをてなずけるのは、むずかしい。どんななをつけても、どんなにながふえても、なつかないものがある。それをわすれる。それをしらない。だから、なつけたものとする。または、このさき、なつくものとする。いのり。ねがい。おまじないのことば。しるしるちしる、しるかけて、つばかける――。ないから、かける。むなしいふるまい。      *  なつかしいところ。いごこちのいいところ。ただしいものにみちたところ。おのれのよりどころ。ささえ。みなもと。おもいのうちで、つねに、かえっていくところ。うち。なか。いえ。むら。むれ。もどることのできる、ちとつちがあるところ。なかまや、はらからや、おやのいるところ。だが、かえれないところがある。なつかしいが、もどれないところ。とおいむかしにあった、といわれるところ。あったと、されるところ。そこは、うつつには、ないからこそ、あるとしんじる。よそもののちをながしても、まもるべき、つちとち。みなもととは、ないにわ。ないにわを、いのちをかけてしんじる。むなしいふるまい。かなしいさが。      *  みなもと。にわ。かえれない。うつせみにはないから。うつお。うつせみのから。うつせみのあな。うつせみのな。うつせみのあなた。うつせみのないにわ。ひろいひろいにわ。ほしぼしのうかぶにわ。はて。ないはない。こころとおもいにあるだけ。しんじるしかない。な。ことのは。 【追記 上記の戯言につづられていることば...